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メンタルヘルス相談窓口の認知度を調べた調査によると、働く人のうち勤務先が設置している社内・社外の相談窓口の存在やその目的・内容まで認知している人の割合は全体の1~3割程度とされています。相談窓口の利用が伸びないのは、その存在がよく知られていないことが要因かもしれません。
もちろん要因はそれだけではないでしょう。利用者となる従業員の方からは「話した内容が社内に伝わるのではという不安がある」といった声もよくお聞きします。相談窓口の利用促進には、利用者の不安を低減させながら窓口の認知度を上げる対策が必要となりそうです。
事業者が行うメンタルヘルスケアの具体的な進め方として、教育研修・情報提供を積極的に推進することが効果的とされています。教育研修は年間で計画されることも多いでしょう。一方、情報提供はどのように行っていけばよいでしょうか。主に3つの方法があります。
<情報提供の方法>
□ミーティングで伝える
□紙媒体の配布や掲示
□社内ポータルサイト(掲示板)の活用
対面でのミーティングはその場で質疑応答ができることから理解は深まりますが、出席者が多ければスケジュールの調整に手間がかかります。紙媒体の配布は配布物が手元に残りますが、リアルタイムでの情報のアップデートは難しいでしょう。では、社内ポータルサイトで情報を発信していくのはどうでしょうか。
情報発信に社内ポータルサイトを活用するメリットはいくつかあります。
□社内情報が一元化されているため従業員が目にする機会が多い
□情報が蓄積されていけば利用者が必要な時に欲しい情報にアクセスできる
□コストがかからず比較的取り組みやすい
どのような方法で行うにしても、情報周知のための発信は「継続すること」が重要です。情報発信を無理なく継続していくための工夫をご紹介します。
人は何度も接触するものに好感を持ちやすくなる傾向があります。「単純接触効果(ザイオンス効果)」と言われる現象です。この効果を狙った手法は商品やサービスの広告宣伝にも使われています。相談窓口の認知度を上げ利用につなげる施策としても、従業員が相談窓口の情報に触れる機会を増やす仕組みは有効かもしれません。そこで、まずは定期的に発生する業務と連動して1~2か月に1回程度の発信から始めてみるのはいかがでしょうか。
例えば、衛生委員会や産業医の事業所巡視と情報発信を連動させるとどうでしょう。会議や産業医の巡視を通して担当者が気づいたことや伝えたいことに相談窓口の紹介や利用法を付記して発信するという仕組みです。既存業務との連動に加えて発信内容の型ができれば、大きな工数をかけずに情報発信を継続していけるのではないでしょうか。
何を発信したらよいか分からない、発信する内容がないというのも情報発信が継続しない理由です。前項でお伝えした既存業務との連動もひとつですが、特定のテーマを決めずにその時々のトピックを発信していく方法もあります。季節や社内行事の話題、職場で手軽にできるセルフケアの紹介などは従業員の目に止まりやすいテーマかもしれません。
いずれにしても内容を考えて文章化まで社内で行うのが難しいようなら、社外から発信されたものを利用させてもらう方法が考えられます。別途コストはかかるかもしれませんが、定期購読しているメールマガジン等があれば著作権者の許可を得て利用させてもらうといった方法です。
発信イメージとして3つのパターンをご紹介します。複数の企業様で情報発信に活用頂いている当社のメールレターから幅広い業種・職種で関心が高いストレス対処に関する記事を再編集しました。
ストレスが高まると私達の心身はさまざまな反応を起こします。日々のストレスに対処ができずにいると心身の反応が仕事にも影響を及ぼすといった問題が生じます。そこで、自分のストレスについてよく理解し適切に対処しながら上手く折り合いをつけていく「ストレスマネジメント」が重要となるのです。
ストレスを受けると体調を崩すだけでなく食欲もなくなり、気持ちが落ち着かず、眠れないといった状態も引き起こします。こうしたサインを見逃してストレスを受け続けていると、さらに調子を崩してしまいます。「ストレスマネジメント」の実践には自分のストレス反応をできるだけ具体的に把握しておくことが大切です。
ストレスを感じる時、私たちは視野が狭くなっていることがあります。「必ず□□しなければならない」と考えていると、それが上手くいかない時には強いストレスとなります。問題点ばかりでなく実際にできていること、上手くいっていることにも注意を向けてみてください。考え方や見方を少し変えてみるだけで気持ちが楽になることがあります。
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心身の不調に関するご相談をお受けしています。
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最近なんとなく気分が晴れない、気力がわかない、イライラしやすくなった感じがする。でも原因に心当たりはない。そんな状態を引き起こしているのは、普段は気にも留めないような些細な出来事かもしれません。
少し堪えれば解消したり受け流したりできることからストレスとしては認識しにくいものの、気づかないうちにじわじわ蓄積していくので注意が必要です。些細な出来事から生じるストレスは、その小ささから「マイクロストレス」と呼ばれることもあります。
小さなストレスは認識しにくいという特徴がありますから、ストレスを感じていなくても気分転換やリラックスする時間を持てると良いでしょう。職場で出来ることとしては、好きな飲み物を飲む、深呼吸する、ハンドクリームなどで好きな香りを楽しむ、軽いストレッチなどでしょうか。オフタイムに思い切り好きなことに打ち込むのも良い気分転換になります。睡眠・食事・運動といったストレス対処の基本を大切に、体調を上手くマネジメントしていきましょう。
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「強み」とは「優れた特性」「他者と差別化できる要素」とも表現できます。自分には人より優れたところなんてないと思っている人もいるかもしれませんが、「強み」は誰もが持っています。例えば、人とのコミュニケーションでは上手く話せることは大きな「強み」です。一方で、相手の話を聴くことも重要です。そう考えると「上手く話せること」も「しっかり聴けること」も「強み」になります。物事の見方を少し変えてみると意外な「強み」が見つかるかもしれません。
人間関係のストレスは相手を良く知らないことから生じることがあります。自分だけでなく周りの人の「強み」を見つけることを通して互いの理解が深まれば人間関係のストレスは軽減していくでしょう。
「強み」を知ることは周りの人や自分への理解を深めることとも言えます。周りの人への理解は人間関係を、自分自身への理解は仕事との関係をより良いものにします。ストレス要因となるものをできるだけ減らして仕事に集中できる環境を整える工夫もストレス対処のひとつです。
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この記事では、相談窓口の利用を促進する情報発信についてご紹介しました。 コストをかけて相談窓口を設置しても利用が伸びないとしたら、利用者である従業員へ必要な情報が届いていないのかもしれません。情報の周知には発信を継続していく仕組みが必要です。大きなコストや工数をかけずに発信を継続していくには「既存業務との連動」「発信内容の型」「社内ポータルサイトの活用」がポイントとなるでしょう。相談窓口の利用促進が課題となっているなら、情報発信を検討してみてはいかがでしょうか。
(参考)
「働く人のメンタルヘルスとサービス・ギャップの実態調査」
https://www.nttdata-strategy.com/knowledge/ncom-survey/210915/
「職場における心の健康づくり~労働者の心の健康の保持増進のための指針」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055195_00002.html
社員のメンタルヘルスケアはEパートナーにご依頼ください。公認心理師や産業カウンセラー、臨床心理士の資格を保有する専門家集団が在籍し、カウンセリングやメンタルヘルス研修、メンタルケアのコンサルティングなど、トータルで企業様のEAPを支援。特にカウンセリングに関しては全国各地で対応可能です。それぞれのお悩みにしっかりと耳を傾け、解決へ向けて支援します。
社員のメンタルヘルスが健全な状態になれば、職場の生産性も向上することでしょう。Eパートナーならフットワークが軽く、タイムリーな対応も可能です。メンタルヘルスケアの課題はぜひご相談ください。