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COLUMN

【年代別】不調要因の傾向と対処|当社の独自統計から

悩みや不調の要因は年代やライフステージによって変化すると言われます。当社が独自に行った統計からも年代による不調傾向の違いが見られました。この記事では当社の統計から見た年代別の不調要因の傾向と、働く人が自ら実践できる対処法(セルフケア)について解説します。

年代別に見る不調の傾向

悩みや不調の要因は人それぞれのため該当しないケースもありますが、大きな傾向として年代別に見ていきましょう。

20代~30代はネガティブに考えがち

働く世代としては若い年代である20代~30代には物事をネガティブに考える、仕事の適性に悩む、仕事を上手く進められず自信を失くしてしまうといった傾向がうかがえます。 この時期は社会人としての生活がスタートしたり、チームリーダーの役割を任されたりと初めてのことに戸惑ってしまう場面が多いのかもしれません。
仕事が上手くこなせないのは適性ではなく経験がないからとも考えられます。まずはスモールステップでひとつずつこなしていくこと、困ったときは上司や先輩に助けを求める援助希求力を育てることが自信回復のポイントとなりそうです。

40代~50代は身体が変化する時期

この年代になると管理職としてのプレッシャーや部下との関わり、自身の体調の変化から不安を感じる人が増えてきます。仕事だけでなく家庭生活でも大きな責任を抱えてストレスが高まる時期かもしれません。20代、30代の頃に比べて体力や集中力が低下していることを実感して落ち込んでしまうケースもあるようです。 新しいことを覚えたり新しい環境に適応したりする能力は年齢とともに低下していきます。
一方で、知識や経験が活かせる理解力や判断力といった能力は80代でも20代に近いレベルが維持されると言われています。自分自身の変化に合わせて仕事の仕方を工夫することで気持ちが楽になるかもしれません。生活習慣病への対策も含めてこの時期の過ごし方はとても大切です。

60代以降は家族の不調も増える

この年代では自身の心身の不調に関する悩みが増え、家族の不調や介護、再雇用で働く上での困りごとを抱えてしまう傾向が見受けられます。 介護に関しては自治体の支援制度を利用することで負担が軽減できるかもしれません。
しかしながら自治体の窓口で相談や手続きができるのは平日の日中の時間帯がほとんどです。この時間帯に就業している人にとっては時間の捻出が難しいかもしれません。介護休暇制度など企業が取り組む両立支援は、この年代にもニーズがありそうです。

不調予防で生産性向上

いくつになっても健康的に働き続けるには不調の予防が重要です。心身ともに充実した人材が集まる組織は生産性も高いことでしょう。不調予防のために働く人が自ら実践できるケアにはどのようなものがあるでしょうか。

上手に休む

心身の疲労を回復するには「休み方」も重要です。働きがいを感じながら熱心に仕事に取り組むのは良いことですが、その熱心さゆえにストレスや疲労度が高まっていることに本人は気づいていないことがあります。ストレスや疲労度が高まると、働く活力をうみだす働きがいも低下してしまいます。疲労を回復させる上手な「休み方」のポイントを3つご紹介します。

(1)仕事と距離をおく
休むときは仕事から離れましょう。いつも仕事が気になってしまう状態では充分な心身回復はできません。オンとオフをしっかり切り替えるには日頃から職場環境を整えておくことも必要です。例えば、休みをとる日は業務をサポートし合える職場内の仕組みや良好な人間関係を構築する、日々の業務は計画的に処理しておく、といった方法があります。

(2)アクティブレスト(積極的休養)を取り入れる
アクティブレスト(積極的休養)とは、適度に身体を動かして疲労回復の効果を高めようという考え方です。身体を動かすことで血流が良くなり体内の疲労物質の回収が促進されます。疲労度が高い間は静かに過ごし、エネルギー回復の兆しが見えてきたらウォーキングやストレッチ、趣味の活動などで少しずつ身体を動かしてみましょう。

(3)回復時間を予定に組み込む
日々の忙しさから休みをとることが後回しにならないように、心身回復の時間も日常業務と同じように予定に組み込んでおきましょう。こまめな回復がストレスや疲労の蓄積を防ぎます。しっかり働きしっかり休む、メリハリのある生活が働く活力を持続させます。

運動がもたらす心の健康

運動すると体内には身体の働きを調整する化学物資(ホルモン)が分泌されます。「幸せホルモン」とも呼ばれるセロトニンもそのひとつです。セロトニンはウォーキングやサイクリング、ダンスといった一定のリズムで体を動かすリズム運動で分泌が促進されます。リズム運動は憂鬱な気分の発散に向いています。スクワットなどの自重トレーニングやジムで行うマシントレーニングなどは筋肉量を増やす効果があります。筋力や体力の向上は自己効力感や自信につながるとも言われています。

体力づくりたけじゃない、運動の意外な効果

運動は人とのつながりをつくるきっかけにもなります。一緒に楽しめる人がいる環境は心にも良い影響があります。一人で集中して行うトレーニングももちろん良いのですが、日常的に運動を楽しんでいる人が集まるコミュニティに参加してみると新たな楽しみが見つかるかもしれません。気の合う持つ仲間との交流は気分のリフレッシュに役立ちます。

交替制勤務のセルフケア

交替制勤務は、その勤務態様から健康リスクに注意が必要と言われます。交替制で働く人に向けたセルフケアのポイントをピックアップします。

睡眠をとる

交替制勤務のセルフケアで大きな課題となるのは睡眠に関することではないでしょうか。厚生労働省が公表している「健康づくりのための睡眠ガイド2023」にも交替制勤務での注意点が盛り込まれています。
良い睡眠のためには環境づくりも大切です。睡眠時には眠りを妨げる光や音が部屋に入らないよう工夫しましょう。温度や湿度も眠りに影響します。室温だけでなく布団の中も暑すぎたり寒すぎたりしないよう季節に合わせた寝具選びも快眠のポイントです。

(参考)
・厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/suimin/index.html
・健康日本21アクション支援システム~健康づくりサポートネット~ 「快眠のためのテクニック-よく眠るために必要な寝具の条件と寝相・寝返りとの関係」
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/heart/k-01-003

疲れを溜めない

疲れを溜めないためには緊張を緩める時間をつくりましょう。勤務を終えたら食べてストレスを解消するという方もいるかもしれません。食事がリラックスやストレス解消につながることもありますが、夜勤明けなどこれから眠りにつく時間帯には脂肪が多いものなど胃腸に負担がかかる食事は避けた方が良いでしょう。もちろん食べ過ぎは良くありません。
リラックスと疲労回復の効果が得られるものに入浴があります。できれば湯船につかって体を温めましょう。入浴で上昇した深部体温が徐々に下がることで入眠もスムーズになります。

自分の健康状態を知る

自分の状態を把握しておくことは不調を防ぐ体調管理において重要です。ただ毎日忙しく働いている人は自分の体調まで注意が行き届かないことがあるかもしれません。そこでお勧めしたいのが「定期健康診断」と「ストレスチェック」の活用です。毎年実施される検査を受ければ自分の体とストレス状態を定期的に確認できます。検査結果に基づいて産業保健スタッフからアドバイスを受けられるとさらに効果的です。
自分の健康を自分で守る第一歩として「定期健康診断」を活用しましょう。

【まとめ】健康的な組織づくりのために

この記事では、当社の独自統計から見た年代別の不調傾向と働く人が実践できるセルフケアについて解説しました。不調予防は早めの対処が肝心です。働く人が心身の不調に気付いて自らケアできれば組織の健康度も上がるでしょう。
より健康的な組織づくりのために、働く人が能動的に不調予防に取り組める施策を検討してみてはいかがでしょうか。

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